フルボッコ同盟


憶測が確信となったとき、俺は犯人に復讐しようと決めた。

…だが、

その犯人は殺人も犯し、死刑となったらしい。

俺はどこにも怒りをぶつけることができなかった。




「樋口ー。次教室移動だぞー。」

「ああ。…なあ、加賀美。」

「何?」

「もし俺が、死にたいって言ったらどうする?」

「…何それ。俺のマネ?」

「んー。…そうかもしれないな。」

曖昧な笑顔を作る。

そういえば加賀美も前、俺に聞いてきたっけ。

確か俺は「何言ってんだ」と流した気がする。

< 113 / 211 >

この作品をシェア

pagetop