フルボッコ同盟


ある日のこと。

私は仕事の都合で3限目から学校に行くことになった。

学校に着いた休み時間、教室のドアの前で私は聞いてしまった。

「瑞歩ってさー、芸能人ぶっててマジうざいよね。」

え…。

この声…千秋の声…。

「え、千秋、瑞歩と仲いいじゃん。」

「あー、だって仲良くしてたら芸能人に会えるかもしんないでしょ。現にサイン貰ってきてくれるしー。」

「ははは!悪いやつう!」

「さすがにメアドは聞き出せなかったけどさあ。そのうち知り合えちゃったりして。」

「利用しすぎだろー!」

笑い声が聞こえてくる。

…ここに私の居場所はない。

屋上に向かって走った。

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