もうひとつの卒業
拓馬は言ってくれた。

「これから先は、もっと大人になってからしよう。責任の取れる立場になってから、美鈴の中に入りたい」

と。


嬉しかった。

大切にされている。

そんな拓馬に応えたい。

私の処女をあげたい。

拓馬の最初の女になって、拓馬の胸に刻み込まれたい。



美鈴は、休み時間の間、ずっと妄想を続けた。


授業が始まってもしばらくは気が付かなかった。

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