ねぇ、こっち向いて?
「は? なんで?」
「なんでも~っ。」
まーくんは困った顔してるね。
ごめんね、困らせたいワケじゃないのに…。
けど、昨日の彼女さんに向けた照れた顔を思い出しちゃうと、涙が出そうになるの……。
あたしが泣いちゃう前に出てってよ。
「はい、出てってよぅっ!」
「おい…ちょっ…!!」
――バタン
あたしは待ちきれなくて、まーくんの背中を無理やり押して、追い出した。
そして、それと同時に涙が落ちた…。
良かった…、まーくんに泣き顔は見られずにすんで。