ねぇ、こっち向いて?
あ、どうしよう…。
今さら緊張するなぁー。
あたしにも、緊張とかあったんですね。
でも。
ガチャっと、ドアを開けて…。
んでもって、至って普通に…。
「おっばさーんっ!こんばんはぁ~っ!!」
うむ。
上出来だぞ、あたし。
「あら、いらっしゃいっ!どうぞ上がって?」
「わぁーい、おじゃましまぁ~すっ!」
家に上がりながら、まーくんを探す。
えっと、まーくんはどこでしょうか…?
あたしを見て気づいたのか、おばさんは困ったように笑った。
「雅希ったら、昨日みーちゃん家から帰って来てから変でね。今も出かけてるのよ。」