トリップ少女
「あのね、ちゃんと誤ろうと思って」
「え、何を?」
「記憶喪失でつらいのは若菜なのに取り乱しちゃったりして」
まだ気にしていたなんて…なんてけなげで可愛いんだろう
「んーん。もう誤らないで。」
「でも本当に申し訳なくて」
「本当にいいの!私はぜんぜん気にしてない。でも、それでも翡翠が気にするって言うなら…」
「?」
「これでチャラね!!」
若菜は白く控えめに輝く真珠を手にした
「受け取ってくれるのね・・・うれしい」