月夜の太陽
いつだったか、母さんと兄貴が話しているのを聞いてしまった。


俺が母さんの子供ではないということ。


兄貴が本当の兄貴ではないということ。


でも、それを聞いて妙に納得してしまった俺がいた。


俺だけ容姿が全然違うし、人前に出る時は必ず帽子を被るように言われていたから。


街に住んでいる者たちと比べても俺の容姿は可笑しい。


だけど…そんな俺の髪の毛はローズ様と同じ色をしている。



『俺はいったい誰だ………』



今考えてもどうせ何も分からない…シャワーでも浴びてすっきりしよう。






< 135 / 471 >

この作品をシェア

pagetop