月夜の太陽
ロナウド様はお父様とお母様と楽しそうに話をしている。


私は最初にリオの事を聞いただけで、それからは一言も言葉を発していない。



「ルナ」

「えっ?」

「どうかしたの?」

「どうして?」

「ずっと黙っているから」



話に入らないだけで、ちゃんと聞いていたということを示そうと思った。


だけど、言葉が出てこなかった。


何一つ頭の中には残っていなかったから……。



「…リオにも、いてほしかったなと思って」

「リオと喧嘩でもしてるの?」

「そんな感じかな…せっかくの楽しい場なのに、変な雰囲気にしてしまってごめんなさい」

『お気になさらないで下さい。リオ様とは本当に仲が宜しいようですので、さぞお辛いでしょう』




「全てあなたのせいでしょ…」と喉まで出かけたが、なんとか飲み込んだ。


でも、喋ってしまうと本当に言ってしまいそうだったので、私は軽く笑顔を向けた。







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