月夜の太陽

思わぬ出会い

目を覚ますとまだはっきりしない視力はぼやけていて、部屋の中が霞んで見える。


まだ起きる気にはならなくて、寝返りをうち体勢を整え直した。


ッッ!?


瞼を閉じかけたが驚きのあまり目を見開き、同時に眠気も吹っ飛んでしまった。


男なのに長く均等に生えているまつ毛、高くて筋の通った鼻、薄くて色気のある唇。


全てが愛しくて愛しくて堪らない。


すぐ目の前にはスヤスヤと眠っている大好きなソルの顔。


そうだ……私ソルと………。


昨日の事を思い出すと恥ずかしくて、体が段々と熱を帯びていく。


思い出すと言っても恥ずかし過ぎて、なんだか気持ちも頭もいっぱいいっぱいで感覚でしか思い出せない。


だけど、一つになれたことが嬉しくて涙をボロボロと零したことはよく覚えている。


そしてもう一つ思い出した。


私何も着てないじゃない!!


ソルが起きてしまう前に何か羽織ろうとベッドを出ようとしたら、突然後ろからお腹に腕を回され、引き寄せられてしまった。






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