青春の蒼いカケラ
第九章 倒産編
バブルの後に作った

ハルオちゃんの建設会社が

経営不振なため危機に立った

カッちゃんも頑張ったが

乗り越えそうにも無かった

とうとう

倒産した

僕も多額に投資していたので


痛手を食った


「幾らの赤字じゃ」

僕が言った

「十億近いです」


カッちゃんが言った。


ハルオちゃんは相変わらず会社のソファーに青顔して

寝転んでいる

「しょうがない僕の資産を全てとうじょう」


ハルオちゃんが起きると号泣し出した


「グスン、なおちゃん、本当に悪い

本当にありがとう」


三人ともスッテンテンになっちまった


残ったのは

鯵馬クラブの小さい会社だけだった

僕はジュンちゃんにたのんで


賃貸マンションを探してもらった


ハルオちゃんとカッちゃんは

アパート暮らしだ

「世話に成るなぁジュンちゃん」


「水臭いな~ぁ」
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