青春の蒼いカケラ
驚嘆、ノリコ編

 僕と連絡を取らないでいた間のノリちゃんの生活は、結構派手なものだったらしい。新宿T島屋の一階に入店している宝石屋のアシスタントマネージャー。成績もよく、社長からも一目置かれる存在になっていた。朝は九時に入店し、夜は閉店の八時過ぎまで、ほぼ年中無休。先輩からも後輩からも信頼は厚く、仕事明けには毎晩のように飲み歩く。たまの休みになると、友達と連れ立って遊びに行く。
 その年の夏は、例年以上に暑かった。
 彼女は仕事場の友人数人とシフトを合わせて有休を取り、千葉の勝浦まで遊びにきていた。その中には男も女もいる。
 後輩が乗ってきたバギーで砂浜を滑走するのを楽しみ、その後、海に入ろうとして水着を持ってくるのを忘れた事に気付いたが、彼女は男連中の視線も気にする事なく、下着だけで海に飛び込んだ。
 仕事の憂さを晴らすように楽しんだ彼女は、下着も着けないまま上着
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