シンデレラになりたくて~エリート専務と秘密の恋~
「…瑠奈…?」

うっすらと目を開いて専務がこちらを見た。

色気のある表情に心臓がドキリと高鳴る。

「あ、…専務、私…」

おろおろしながら視線を泳がせていると、彼はフッ、と笑って私の頬に手を触れる。

…あ…。

そのまま専務の顔が近付いてきて優しく重なる唇。

…どうして…?どうして私を?

専務は、決して私のものになりはしないのに。

あんなに優しくて、激しくて、切ないなら、知らない方が良かった。

何も知らずに田村さんと結婚した方が良かった。


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