もう一人の花嫁……
俺は愛美と着実に愛を育みながらも絵梨子と会う事もやめなかった。
いつかバレるんじゃないか?という不安は付き纏っていたが、それもまた刺激的だった。それに愛美に振られても絵梨子と付き合えばいいだけ。
そんな安易な考えもチラホラと浮かんでいた。
けど、いつ間でもこんな関係が続くわけもなく。
愛美との結婚話しが進むにつれ、絵梨子と会う回数も減り……。
ハッキリもう会わないと告げたわけではないが、絵梨子は絵梨子で薄々感づいていたんだろう。
元々、自分からは絶対に連絡してこなかったから、こちらとしても好都合だった。
結婚式の打ち合わせやら、衣装選び、両親との食事会やら忙しい日々が続いていた。
もう一つ俺を悩ますことがあったが……。
まぁ、そちらは様子を見る事にしよう。