もう一人の花嫁……
社内のアイドルを射止めた俺は、同僚たちから羨望の眼差しで見られ、すっかり有頂天になっていた。
今まで俺を鼻になんか引っかけもしなかった女性社員達が「柾木さん、カッコイイ〜」などと言うのを耳にするようになった。
愛美と付き合いはじめて一年が過ぎようとする頃、なんだかマンネリを感じていた。
愛美に不満はない。
けど……例えるなら、毎日同じ美味しいモノばかり食べているといつか飽きがくる。
たまには違うモノも食べてみたくなる。