若恋【完】



なにがあっても、わたしは奏さんのそばにいる。

あなたのそばにいるよ。



「奏さん、」

「俺は生きてる」

ギュッとわたしの指先を握りしめてわたしを引き寄せる。



「泣くな…頼むから」


「ひっく」


引き寄せて奏さんがわたしの頬にくちづける。



「俺は生きてるんだ」



ボロボロ。

切なさと、安堵と…混ぜこぜで胸が苦しい。



生きてて。

わたしが望むこと。

神様にもほとけさまにも祈りを捧げるから。


生きてて。

わたしを見つめてて…

ずっと。




「俺はおまえのそばで生きるから」





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