若恋【完】
―――ニ神産婦人科
今度の受診は四週間後。
わたしは三枚の写真を手帳に大事に挟んでカバンに入れて二神産婦人科の門をくぐり抜ける。
奏さんに本当のことを言おう。
包み隠さず話して、赤ちゃんはいらないって言われたなら家に戻ってひとりになってもいいから産みたいって言おう。
宿った命を大事にしたいんだって言おう。
心を決めて前をしっかりと向いて門をくぐった。
門をくぐり抜けた先には。
―――奏さん?
ズボンに手を入れて車に寄りかかるようにして立っていた。
「…なんで、ここに?」
姿をみた瞬間に息が止まる。
「………」
息を吸うことができない。
驚きで目を反らすこともできなかった。