若恋【完】


うん。ごめん。

わたしの我儘で危険なことをしようとしてる。

巻き込んでしまう仁お兄ちゃんにはごめんなさい。



「りお、おまえならやれると思う」

「ん?」

「おまえならやれると言ったんだ」


額に手を乗せてぐったりした仁お兄ちゃんが呟いた。


「ありがと」

「どういたしまして」



力なく笑った口元に胸が痛かった。





わたしの我儘を聞いてくれてありがとう。




―――ありがとう






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