若恋【完】



「うん」

わたしは頷いた。




「若、りおさん、時間です」

ポケットの中の懐中時計を取り出して榊さんが時間を告げた。



「行くぞ」



わたしに手を伸べる奏さんをしっかりと握り返す。



わたしは奏さんを信じてついていけばいい。

榊さんや仁お兄ちゃんとみんなで一緒に進んでいけばいい。




そう思った。








< 317 / 417 >

この作品をシェア

pagetop