若恋【完】





「こんな簡単に騙されてついて来る娘も珍しいよ。そんなに俺らとヤりたかったの?」

「ちょっとだけ遊んでよ」


ぐいっと袂を引っ張られて、簡単に後ろにいた男に羽交い締めにされた。


「叫ばれると面倒だから、なんか口に詰めとけよ」

「ハンカチでいいか?今夜は上玉じゃん」


ひとりが取り出したハンカチを無理やり口に突っ込まれて、息ができなくなった。

んー、ん。
やめて!


「早くしろよ。人が来たらどうすんだよ」


足を引き摺られて押し倒される。
ベルトを外してジーンズを下げる男がのし掛かった。


―――やっ!

浴衣が乱れても構わずにめちゃくちゃに暴れる。


「大人しそうな顔をしてるくせに、力あるんだな」



木の陰で両腕を地面に縫い止められた。


「おい、騒ぐな。騒ぐと痛い目に遭うぜ」



低く囁くような声と、顔の脇にいきなり細い光るものが突き立てられた。



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