若恋【完】


わたしのことを命の恩人だと言って、普通の高校生のわたしをお姫様のように大切に扱ってくれる。

あるいは妹のようにでも思ってくれてるのかも?


「奏さんはわたしにとっては…」

わたしにお兄ちゃんがいたらきっと奏さんのようだと思う。


榊さんと仁さんはわたしが答えると深いため息をついた。

わたし、おかしなこと言ったかな?


「りおさんは若のことを何もわかっていないのですね」


榊さんはミラー越しに会話を続けた。


わたしと出会って、奏さんが変わったこと。
護衛をつけ、自ら学校に送り迎えし、そばに置いて見守っているのは、わたしに特別な想いを持ってるからと話して…
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