危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜
涼の期末テストの結果は、私が予想した程ではないものの、中間テストの結果を上回っていて、偏差値的には一部の進学校を除くおおよその高校には入れそうな成績だった。


私はそれを見て、決意した事を実行に移す事にした。



その日の夜、私は部屋のドアを開けておき、父が帰宅した気配に気付くと、すぐに階下へ降りて行った。


「お父さん、お帰りなさい」


「おお、綾子、ただいま~」


父は今夜もお酒を飲んで来たらしく、赤い顔をしてニコニコと上機嫌だ。


「また部長さんとお酒飲んだの?」


「そうなんだよ……。綾子、やったな?」


父はそう言って、私の肩にポンと手を置いた。


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