危ない家庭教師〜美男兄弟の誘惑〜
キスの先……!?


「し、してないよ!」


私は手を横に振ってハッキリ否定した。

キスの先って、アレだよね。
想像したら、また顔がカーッと熱くなってしまった。


「分かったから、そんなに慌てなくていいよ」


純ちゃんは呆れたようにそう言った。


「涼君を見てみたいなあ」


「え、なんで?」


「だってさ、ガッチガチにガードが固い綾ちゃんを、いとも簡単に落としたんでしょ? しかもまだ中学生なのにさあ」


“ガッチガチ”って、私はそういうイメージなのかなあ。


「涼君って可愛いの? それともカッコイイ?」


「え? ん……可愛いと思う時もあるし、カッコイイなあと思う時もある、かな。それにね、綺麗な顔なんだよね……」


そう言いながら涼の顔を思い浮かべたら、胸がきゅんと締め付けられ、またハアーと溜め息を漏らしていた。


「はいはい、ご馳走さま」


純ちゃんに呆れられてしまった。


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