記憶の中で… 2

もう一つのプレゼント



一歩中に入るとそこは眩しい程の照明と、きらびやかな装飾で飾られ、天井には大きなシャンデリアがあり、それがピカピカに磨かれた床に映っている。

シャンデリアのガラスの乱反射でキラキラしてとっても綺麗。

フロアーの中央にある大きな壺には、アマリリスや薔薇、ガーベラなど色取り取りの大輪の花が、かすみ草などと一緒に綺麗に生けてある。

壁にはどこかの有名な画家の絵が飾られ、調度品もフロアーから伸びる廊下に沿って置かれている。

少し奥の右手にカウンターがあり、そのカウンターの中の一人が外国の人と話をしていた。

ナツキは真っ直ぐそのカウンターに進み、何やら話をしてカードを受け取った。

「行くぞ。」

エレベーターに乗り込むと、足が沈む程のフカフカの絨毯。

ナツキは最上階のボタンを押した。




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