純粋に愛してる

あたしの知ってる目の前の人物が
どんどん崩れていく。


音をたてて――……




「オレが悪いから」


―――！？


ポロｯ…


その言葉を聞いた瞬間に
あたしの瞳から涙が落ちた。



「なっ…オレなんか言ったか！？」

「……っ…」


あたしの耳に入ってくる
ヤツの声が焦ってる。


あたしだって分からない


なんでこんなに涙がでるのか

なんでこんなに胸が痛いのか




「あぁぁ！！元弥、泣かせたな！？」

「ちっげぇよ！」


戻ってきた真緒の声が
あたしの耳に入ってきて、あたしの傍に駆け寄ってきた。

あたしは必死で涙をこらえ
「目にゴミが」なんてありきたりな言い訳をしてその場を凌いだ。



だけど、それからのあたしは
アイツを直視できないどころか
会話すらもできなくて


ついに気付いてしまった……







――小林が好き。