だって君が好きだから、
*第1話*

怒るのには、理由があります。

「りゅうき、君」


「……」


「ねぇ、りゅうき君」


「……」


どうしてだろう。
あたしは、また、何か悪い事をしてしまったかな?


「りゅう…


「セナ」


―――どきっ


本を読んでいたりゅうき君がパッと顔をあげた。


その綺麗な顔に心臓が大きく鳴った。

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