十字架に愛を



理解ができないと、武藤先生が首を振る。


「掟とか、義務とか…考えたことないんです。だって、生まれたときから琉のそばにいましたから。」


琉に会えなくなるなんて、考えられない。


「好きなんですか。吸血鬼の彼を。」


武藤先生がじっと私を見つめる。


「…はい。好きです。」



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