十字架に愛を



松風くんの家からの帰り道、藤堂くんに呼ばれて我に返る。


「どうし…。」


険しい表情の藤堂くんに答えようとしたら、そのまま抱きしめられた。



「もうやめよ…。


このまま珠妃ちゃんがぼろぼろになるの、見たくない。」


か細い声でそうささやかれているのに、腕の力はすごく強くて…。



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