孤独な花と孤高の王子
ちなみにそのため、今日は午前のみの勤務となっている。
パーティーは参加が強制になっているので、残業も禁止されている。
「さーて、帰るか。笹倉もさっさと帰れよ」
先輩はそう言ってだらだらと歩いていく。
「私も帰ろう…」
そうつぶやいてバッグを取りに行こうとしたとき、携帯が鳴り出した。
マナーモードにしてなかったため、辺りには着信音が響く。
私が慌てて電話を取ると、電話越しに意外な人の声が聞こえた。