孤独な花と孤高の王子





「い、忙しいですから無理です!離れてください!」


男の人が超至近距離に近づいてくるのもこんな風に誘われるのも始めてな私は、そう叫ぶのが精一杯。
顔どころか身体中が恥ずかしくて熱くなってきて、一刻も早く逃げ出したいのに逃げられない。


同じく出勤中の人たちにはばんばん見られるし、誰も助けてはくれないし。



「お願いだから離れてください………」


俯いてそう小さく言うのがやっとの私に、彼は楽しそうに笑う。





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