孤独な花と孤高の王子
私が洗濯物ときれいな着替えを整理していると、篠宮さんと義父の話は盛り上がっているらしく笑い声が起きる。
…おとうさん、楽しそうだな。
“恋人のフリ”、頼んで正解だったかも。
そんなことを考えていると、ふと何かを思い出したように義父が口を開いた。
「あ、真琴ちゃん!院長先生が呼んでいたから院長室に行ってもらっていいかな?」
「…ん?そうなんだ、じゃあ今から行ってくるね」
私は片づけの手を止め、院長先生のもとに向かった。