孤独な花と孤高の王子





い、今―――…



「…キ、ス………!?」

私が顔を真っ赤にしてそう尋ねると、悪びれもしない様子で篠宮さんは頷いた。



「…我慢できなかった」





「―――ふざけないで!」


私はそう怒鳴りつけると、バッグを持ってその場から走り去った。


篠宮さんは何か言っていたようだったけど、構うもんか。


…私のファーストキスだったのに!
別に大切にとっておいた訳じゃないけど、こんなのってない!!





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