君と書いて「恋」と読もう。
「イヤだ」
僕は、百合を体から剥がす。
「まだ脱がせてくれたことないじゃない。」
今日の僕も何処かおかしい。
まぁ、高2の健全な男子の僕が理性を止められるはずもなく。
二十歳を過ぎている、百合にはこんな子供の、僕を落とすすべなんて、沢山ある。
だから僕は、まんまと、操られた。
「早く。」
僕は、百合の腰に手をあて、そのまま百合を押し倒す。
「ちゃんと入れて。」
百合が悪いんだ。
今日はゴムを付けるのをやめた。
痛いと嘆いたってやめてなんかあげない。

そして今日も僕らは、1つになる。

* * *

‘カタカタ'

「今夜は雨が、降りそうね」
行為を済ませた僕らは、百合の家へと向かう。
風が強くなった夜空は雲が流れる。
「あぁ、だからか…。」

‘ポツリ……'

降りだした雨は止むことがない。
「今日は止まっていく?」
風呂場から百合の声が聞こえる。
「いや。いい…帰るよ」
今日の百合とは居られない。
「そう。」

* * *

「ただいま」
僕は一人暮らしだから、もちろん返事なんてない。
今日はなんか変だから、もう寝よう。
< 3 / 14 >

この作品をシェア

pagetop