『кαταοмоι』【短編】
泣き崩れた私の手を、主任は強く握った。


『ハルちゃん。
私だって、おんなじ経験した事あるのっ。でもね、随分遠回りしたけど、今がある。強くなりなさい!いつか…、いつか必ず巡り逢えるからっ!』


そう言う主任の目には、涙が浮かんでいた。



私は、これまで堪えていた何かが一気に込み上げてきて、ぅわん うわぁん 大声で泣いた。






その日の夜、

携帯に届いたメール。



【結婚しよう】



―小出 達也―
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