不良彼氏と徒然なる日常
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ひたすら無言で歩き続けて連れてこられたのは、空き教室だった。
あの3人もいるのかなと思ったけど、誰もいなかった。
「あのさ、」
薄暗くて蒸し暑い中、黒崎が私の腕をつかんだまま話し出す。
「この前のアレ、本気だから。」
「…………ぇ?」
「だからちゃんと、考えてほしい。」
黒崎は私の目を真っ直ぐに見て、話してくれてるけど、意味が分からない。
分からないのもあるけど、真剣な顔で話す黒崎に、ちょっと混乱してしまった。
それでも…………
「あの、」
「前からさ、ずっとそう思ってて」
「いゃ、だから」
「良かったら、ハイ。」
黒崎は少し顔を赤らめて、照れくさそうにしているくせに私が話すスキを与えない。
(ちょっと待って……)
私は黒崎が言う、“この前の”が分からない。
それなのに勝手に話を進める。