ピンクのバスケットボール

波乱の部関係

             ~いじめ~
 

「・・・咲、」
『うん、いいよ。』
「え、まだ何も言ってないんだけど・・・」
『‘部室行こう’でそ?』
「・・・正解・・・」
咲と私がサボるのは絶対アイツと喋った時だ。部室はそんな私達を、癒してくれる場所だ。私達は近くに居た友達に一言言って教室を後にした。
2人でバックを持って移動教室の人たちの列に並んでいると、私達の後ろからあいつらの声がした。
『や、またサボり?』
「・・・お前らに言われたくねぇよ。」
『あ、分かっちゃてた感じ?面白くないね、愛理ちゃん。』
『そうだねぇ、千陽香。』
この2人は幼馴染。いつも一緒だった3人の内の2人だ。
「お前らもなんか嫌なことでもあった?」
『ない。ただお前らがサボるようだったから、一緒に行こうかな、って思って。』
『里野は、どうせ吉原になんか言われたんだろ?』
『さっすが、千陽香!正解っ!』
・・・こいつらにはすべて分かってるらしい・・・さすが。こいつらだってそう。吉原にいじめられた奴らだ。・・・吉原に・・・
『あれ、もうついちゃった。』
私達は気がつけば、部室に来ていた。そして部室は電気がついている。・・・‘メンバー’が居るって証拠だ。
「もう、居るな。」
『ホント、来るの早いよね。』
『そうだね。』
『じゃ、入ろうか。』
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