水の中


 周りがガヤガヤとしているのか


 悠一の声が小さいのかよく


 わからなかったけど、私の名前を呼んだ気がした。


 私は涙を拭くのをやめて顔を上げた。


 「やっぱり、こよりだ。」

 
 少し前の水槽から


 悠一がこっちを見ていた。


 そして、その隣で笑っていた彼女も・・・



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