【完】ラブ☆パワー全開
さっきまでは、泣いてて。
今までは、焦ってて。
散々だったくせに。
諦めることも考えたくせに。
たった、これだけのことで。
やっぱり、あたしには仁しか居ない。そう思ってしまう。
「じ……」
「ここ……来る?」
少し照れた表情で見上げながら指差す先は、
仁が座るベッドの上に出来た足の間。
「い……いいの?」
さっきとは違う、
優しく掴まれた手首を自分の方へと引き、
すっぽりと埋まるように足と足の間に入った。
背中から伝わる仁の体温に涙が出そうになる。
あたしの肩に顎を乗せ、
耳元にかかる息に、
ドキドキが増す。
好きって恐い。
終わりがなくて。
昨日よりも今日。
さっきよりも今。
あたしの心は、
仁一色なはずなのに、
それがどんどん新しい気持ちを運んでくる。
あたしには仁しか居なくて。
仁だけが全てで。
もう仁とひとつになれたらいいのに。
そんな馬鹿な願いすら持ってしまう。
仁しか居ない世界があって、
仁が愛するのはあたしだけで、
仁と一生離れない。
そんなことを考えてしまう、
あたしはヤバイんだと思った。