【完】ラブ☆パワー全開
次に目を開けた時は、
仁はそばに居てくれた。
あたしが握ってた服は、
手に変わってて。
「あ、また起きた? 大丈夫? 熟睡出来てへんみたいやけど」
『うん』
と頷いたあたしをなだめるかの様に、
「氷枕とか取ってくるから待っててな?」
そう言って立ち上がろうとするから
また……同じ事をしてしまった。
自分でも、こんな我儘な部分があるなんて初めて知った。
あたしの為にしてくれているのに、こんな我儘。
普通なら有り得ないもん。
なのに、それをしてしまうあたし。