君の魔法がとける瞬間(とき)

俺がお前を守る



華乃ちゃんが来てから、歌の練習ストップしてるなぁ…



歌詞を手に、私は一人特別ルームにいた。




「みんな帰っちゃったのかな…少し歌ってみようかな…」



部屋の中、外の廊下に誰もいないのを確認。





久しぶりだから…一人でもちょっと緊張しちゃうな。



「…ふぅ。すっきりしたぁ」




歌ってすごいな。



気持ちを込めるだけで、こんなにも気持ちいいなんて。



「お〜こんなところで一人カラオケかよ」



ビクッ!!!



背後からいきなり声がして思わず肩が上がる。



「り…碧空さん…いたんですか」





「おぉ」



「あの、いつから…」



「結構、前から」



「うう………!じゃあ聞いてたんですね…」




「おぉ。人の気配に全く気づかないお前はすごいなと思ってな。しばらく見学してた」



「そんなぁ……!」

顔がユデタコのように赤くなっていくのが分かる。



は…恥ずかし過ぎるでしょ。


私って本当ドジ。





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