G線上のアリア《キミを抱きしめたい》
朝日。


私は彼が大好きだ。


これだけははっきり言い切れる。


でもね。

たまに思うんだ。

どうして私なんだろうって。


――――――――――
  ――――――――――…

「キャッ!」


持っていた本が落ちる。

目が見えないって不便。

それだけのことが、とても怖い。


「あらら…」


そう言って、看護婦さんが拾ってくれる。



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