砂漠に堕ちた天使 番外編
国王の宴の前に、部屋に戻ろうと立ち上がった時、ファラウラが突然お腹を両腕で抱え込むようにした。



「どうしたの!?ファラ!」



「お、お腹が痛いの……」



話す言葉は苦しそうで、みんなはファラウラの状態に驚いた。



「食べ物があたったのかしら……」



莉世は思わず呟いた。



「リセ!そんなこと聞かれでもしたら大変よ!」



セリナが莉世の発言に驚いて言う。



「ど、どうしよう……痛くて……踊れない……」



もちろんこれほど痛がっているのなら踊れるはずがない。



額には玉のような粒が浮かんでいる。



「部屋へ連れて行きましょう」



莉世はそう言うと、ファラウラを抱えるようにしてゆっくりと歩き始めた。


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