砂漠に堕ちた天使 番外編
即興の踊りが終わると、国王までもが拍手をしている。



「素晴らしかったぞ、見事な剣の舞だ 褒美をつかわそう 名を何と申す?」



ハサートは終わったのにもかかわらず、莉世の隣に立ち席へ戻る気配がない。



「リセと申します」



膝を付くと伏し目がちに言った。



「ハサートの妃になるには申し分がない女だ そう思うだろう?ハサート」



莉世はギョッとなった。



ひ……って妃?



わたしが?



グイッとハサートに莉世の腕を掴まれ立たせられる。



「とても美しい方です 彼女を娶ることが出来るなら最高に幸せです」



嘘……わたしがこの人の妻に?







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