炭酸恋愛【短編】
***


 ほんと、突然。
 一人で行きつけのバーに行ってカクテルを一杯も飲んでいないときだった。


 入ってくるなり、隣に座った男は笑いかけてきた。

 顔は好みだった。
 猫みたいに妖しい雰囲気。秘密めいたって感じで。

 マスターとも知り合いらしく、マスターがいるにも関わらずマスターの話で盛り上がった。


 薄暗い店内ほど、男女は本音を吐き出せるらしい。私たちも一般例の一つだった。
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