初恋ディジー


……何ていうタイミングの悪さ……


「あら?どちら様?」


「あ!初めまして……

さ……麻有さんの隣りのクラスの榛名暁人っていいます」


玄関先から門の前までやって来た由真ちゃんに、そう言って頭を下げる。


「私は麻有の姉の由真!もしかして麻有の彼氏?」


ちょ、ちょっと!

何変なこと聞いてんの!


「彼氏じゃないし!」


「ええ、そうなの?……じゃあ、もしかして前に傘貸してくれた例の子?」
< 101 / 393 >

この作品をシェア

pagetop