初恋ディジー

「こんないい男を振ったんだから、佐脇さんもちゃんと榛名に告んなきゃ許さないよ?ってわけで、邪魔者はさっさと消えるんで後は頑張れ!」


「えっ、邪魔者?頑張れ?」


「実は榛名をここに呼んであるんだよね~」


目を瞬く私にそう言って、高木くんは屋上から出て行ってしまった。



えっ……嘘、でしょ?


一人残され、突然のことに驚いてどうしたらいいのか分からなくなる。


ただ高木くんが話があるからと来ただけなのに、まさかこんな展開って……


混乱しながら咄嗟にドアノブに手を掛けた時だった。


「――あっ!」
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