大地くんの天気予報


…その容姿もさることながら、一つ一つの動きや仕草、その何もかもすべてが…、まるで本当に藤の花から現れた妖精なのではないかと思うくらいに、美しかった…。




これが…、清風くん…。




どこからどう見ても、それを男の子だと思うことなどできないくらいであった。




私は、そんな清風くんの姿に目を奪われながらも、隣にいる大地の方を、チラッと見た…。


大地の目は真剣そのものであり、それでいて、心を奪われた脱け殻のように…、ただその姿に釘付けになっていた。




私は、こんな目をしている大地を見るのは、初めてだった…。


< 264 / 419 >

この作品をシェア

pagetop