【完】無愛想彼氏
ケータイをバッグにしまうと、すぐに北口の方から蓮の姿が見えた。
蓮は、あたしを見た瞬間、こっちに走ってきた。
「…お前なぁ」
「ご、ごめんなさい…」
蓮は、バッと右手を振り上げた。
叩かれる?!
あたしは、とっさにギュゥッと目を瞑った。
「…バァカ」
「ぇ…」
蓮は、右手であたしの頭をグイッと自分の胸に引き寄せた。
「良かった、無事で…」
「れ、ん…?///」
蓮はギュッと右手の力を強める。