【完】無愛想彼氏
「…なんも言ってくれないのな」
その言葉に、あたしの中の何かがきれた。
「なにそれ!!
なんも言ってくれないの、蓮の方じゃん!!
”バイト”だって、堤さんと一緒なんて教えてくれないし、
隠し事ばっかり!!
…わかんないよッ…」
自然と、涙が溢れ出す。
「言ってくんないと、わかんないよッ…。
不安になるの、当たり前じゃん…っ!!」
「桃嘉、」
「帰って!!!
蓮と…話したくなんかない」
「…それ、”別れたい”って言ってんの」
「ち、違う」
「じゃあ、なんだよ」
「だから…ッ」
話して欲しいんだよ。
この不安を、決して欲しいの。
「…明日、夕方五時遊園地の入り口」
「え…」
明日…
あ、クリスマス…。