無償の想い

22 価値

綺麗に輝くダイヤモンドの指輪。

愛する男性から一生の想いを込めてプレゼントされた婚約指輪。

世の中の女性にとってこれ以上無い一番のプレゼント。


「さすがに婚約指輪のお返しじゃ変だよねえ・・うーん」と理子さん。

「え、ええ。でも、アクセサリーって手は良いと思いますよ?」

「そうかな。じゃあそれっぽい物を探してもう一度見て廻ろうか」

注文した料理が運ばれてくる。

「そうだ、朝の事なんですけど・・・」

「ああ、雅晴の事?」

「はい。あとで話してくれるって言ったじゃないですかぁ。私気になっちゃって気になっちゃって」

「あら、もしかして恋心が芽生えちゃったり?」

「そんなんじゃないですよー!」

「まあ、顔が赤いわよ」

そう言って私をからかう理子さん。

特別そういう気持ちは持ってないけれど、そうやって言われると恥ずかしくなる。

「もう、からかわないでくださいよー!」

「うふふ。やっぱり麻美ちゃんは純粋ねー」

「私、こういうの弱いんですよー・・」

そう言ってグラスの水を飲み干す私。

なんとかこの話題から逃げたい・・・

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