[完] スマフォン忍者 HISANO
 まさに、危機一髪。

 髪の毛一本分の危機。

 結果として当たらなかったから、主の面目は保てると思うのだが。

 この捉え方は、武仁本人次第だろう。

 こうして、すべて投げ終わり。

「ふぅ、寿乃まさにこれは危機一髪。

 投げるのはうまいのだが、よけるのは下手だな。
 朝飯前でこの結果じゃあ、いざとなった時も同じかな。

 まぁいい。とりあえず朝練終わり。

 ご飯食べたら、好きにスマートフォンを研究するがよい。」


 
 すたすたすたっと武仁は部屋を出る。

 寿乃はその瞬間眠気が襲ってきた。

 立った状態で寝てしまった。

 瞳美と啓仁は、また?って感じでお互い見つめている。

 これが、日常茶飯事だから。


「寿乃ちゃん、起きてよー。」

 瞳美が寿乃の右肩に手を叩いても起きない。

 瞳美は呆れて、寿乃を起こすのを諦めた。

 そのまま啓仁とともに出て行ってしまった。

 これも日常茶飯事。

 







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